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 ■vodafoneに思うこと

 《旧ユーザーの「切り捨て」?》

〈前項から続く・・・〉

J-PHONEとしては新しい「パックプラン」へユーザーを鳩合しようという意図があったのだろう。
しかし、その「やり口」は旧来のユーザーから見れば疑問にしか感じられないものであった。
っていうか、あまりにもユーザーを馬鹿にしており、怒りすら覚えるほどだ。

まず、「従来プラン」は依然として存在していたにもかかわらず、いつの間にかカタログから落としてしまう。
ショップの店頭でも「従来プラン」の存在を隠して、新規加入者に対しては「パックプラン」を選ばざるを得ない状況をつくった。
そればかりでなく、従来のプランに加入しているユーザーに対しても、機種交換時などに「パックプラン」への変更を積極的に勧める。

さらに「従来プラン」加入ユーザーに対しては【圧力】としか感じられないような施策を講じてゆく。
2003年の5月には「全国でシームレスなサービスを実現するための第一歩」という名目で、これまで各地域ごとに異なっていた料金プランが以下のように統一される。
後に、この6プランに が追加されたものが現在(2004年8月)の料金プラン構成である。

この2003年のプラン改編時に、これまでの割引サービス「Jファミリー」が「家族割引」に、「J-Year」が「年間割引」に、「Jメイト」が「指定割引」に、「長期利用割引」が「継続割引」に、「ビジネスコール」が「法人複数回線割引」に等々、それぞれ名称変更される。
これらのサービスについては名称が変更されただけではなく、その内容についても一部変更された点がある。
これまでは「J-Year」と「長期割引」は併用が可能だった(割引率が合計された)のだが、「年間割引」と「継続割引」は併用できなくなったりとか・・・。
なによりも問題な点は「旧サービス」が新しい料金プランには引き継がれなくなったことだ。
そして、名前が変わった「新しいサービス」は、あくまで「新料金プラン」にのみ適用されることになった、ということ。

例えば、「従来プラン」加入ユーザーが新たに「家族割引」のサービスを利用したいと思ったら、「従来プラン」を捨てて「新料金プラン」への変更を余儀なくされる。従来利用していた「旧サービス」が適用されなくなることはないのだが、新しいサービスは「従来プラン」のままでは利用できない。

2003年10月に「J-フォン」の社名及びブランド名が「vodafone」へと変更された。
そしてついに・・・従来の(旧)料金プラン・割引サービスの新規加入・変更の申し込み受付が停止されてしまうこととなった。
この時のvodafoneの「言い訳」がふるっている。

「一部の加入実績の少ない料金プラン・割引サービスの新規加入・変更のお申し込み受付を停止することにいたしました」・・・だと!

「加入実績が少ない」というが、どこにも告知されていないプランに誰が加入できるというのか!?
「加入させたくないプラン」の存在を、意図的に(企業側の都合により)隠してきたのは、誰なのか?
従来ユーザーが、そんなこともわからない愚か者だとでも思っているのか?(または愚か者であればいい、とでも思っているのか?)
旧プランに固執するユーザーはすでに全体の一部でしかなく、大半が旧プランの存在すら知らないユーザーばかりだから「こんな言い訳でもしておけば充分」と考えているのか?

・・・「開いた口が塞がらない」とは、このこと。

実際カタログや店頭などに従来プランと新プランを併記してきた結果として、「加入実績が少なかった」のなら納得するよ。
まぁ、料金プランやサービスの変更なんていうのはいつだって「企業側の都合」が優先されるものだし、それはvodafoneだけに限ったことではない。
こちらにだって「ユーザーの都合」があるわけだから、納得できなければ去ればいいだけ。
まだ、「加入実績」云々の「事実と異なる」姑息な言いわけなどせずに、潔くバッサリ切り捨てられていた方が良かったかも。

この、一言の「言い訳」の中に、企業としての「自信のなさ」「ユーザー軽視」「欺瞞」「隠蔽体質」などvodafoneの「暗黒面」がありありと見て取れる。

私がvodafoneに決定的な失望感を抱いたのは、この時だったように思う。

・・・さて、社名変更時には「ボーダフォンハッピータイム」や「ボーダフォンハッピーボーナス」などの新サービスも始まったのだが、「ハッピーボーナス」はやはり「従来プラン」には適用されない。
2003年12月には「ボーダフォンハッピーパケット」が始まるが、これも「従来プラン」は適用外。

「新しいサービスを利用したいのなら、早く新しいプランに変えなさいよ」との意図(企業側の都合による)がミエミエである。
そのわりには、これら「従来プランの切り捨て施策」は大々的に告知されることがない。
カタログのほんの片隅に、目立たぬよう[ご注意ください]と書き添えてさえあれば、責を逃れられると思っているのだろう。
社名変更時「vodefoneになってもJ-フォンの携帯は引き続きご利用になれます」だの「現在の料金プランは10月以降も変わりません」といったようなことは目立つ場所に書きまくっていたクセに・・・。

私もいたずらに旧プランに固執しているわけではないんだが・・・。

東京メイン機は「スタンダードプラン」に「ロングウェイサポート」付きで、基本使用料の割引率は現在約47.5%。
通話・メール・web使用量は月によってマチマチなので支払額が\4,000以内に収まることもあれば、その倍はかかることもある。
「ロングウェイサポート」の基本料無料月には\2,000を切ることもある。
過去の使用データをもとに試算してみても、現行プランでは「バリューパックシルバー」に2年縛りの「ハッピーボーナス」を付けたプラン以外は年平均で月々の支払額が増えてしまうことになる。

東海機は2台所有しているが2台とも「東海eパック」+「年割」で、支払額は2台あわせても約\3,000である。
どんなにメールを受信しても月々\3,000で2台維持できる料金プランが(vodafoneに限らず、他のキャリアでも)あれば、変えてもいいんですがね。

東北機も2台所有で2台とも「まるごトークX」+「年割」+「長期利用割引」で、1台あたり\2,590(うち無料通話分\1,000)より得なプランがなければ変えようがない、という現状。

・・・動くに動けない、というわけ。

これからもしばらくは「従来プラン」加入ユーザーへの【圧力】を感じつつ耐えてゆくことにする。
一部に「従来プラン」の「完全切り捨て」(廃止。新プランへの半強制移行)の噂も立ちはじめたが、今のvodafoneにそこまで勇気あるかな?

最後に、各人の使用状況によっては旧プランにこだわるより現行プランに変えたほうが得になるケースもあるということは断っておく。一応、念のため。

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 《守られなかった「10の約束」》

「J-フォン」の社名及びブランド名が「vodafone」へと変更されるにあたり、2003年9月にユーザーに対して「ボーダフォンから10の約束」という発表がなされる。web(vodafoneホームページ)に掲載されたほか、vodafone shopの店頭などにも掲示されたような気がする。

これは、これまでの「J-フォン」ユーザーに対して社名やブランド変更によってもたらされる無用の不安を排除することや、一般世間に対しては新しいブランドのイメージアップを目的としたものであったと思われるが・・・vodafoneにとっては後にこれが大きなアダとなる。

「ボーダフォンから10の約束」は、次のような内容であった。なお9月当初の発表時とweb掲載時では項目の番号(順番)が入れ替わっているのだが、ここではwebに掲載されたものを基とする。
  1. 機種変更、お求めやすく
  2. 料金プランや割引サービスをパワーアップ
  3. 先進機能搭載、優れたデザインの携帯を次々と
  4. Eメール受信は今までどおり
  5. 「J-スカイ」は「ボーダフォンライブ!」へ飛躍します
  6. 「J-フォンショップ」は「ボーダフォンショップ」へ
  7. もっとグローバルに
  8. TVコールサービスが通話と同じ料金に
  9. パッケージプランの提供
  10. 「J-フォン」のケータイは引き続きご利用いただけます
まずはこの「約束」が守られてきたかどうか、現状と照らし合わせてみることにしよう。
  1. 機種変更価格が「お求めやすく」なったかどうかについては「以前とさほど変わりなし」という感想だ。

    年々高騰していく端末の値段に、サービスが追いついていけないように感じる点もある。
    地域によっては使用期間に応じた値下げ幅が拡大し「お求めやすく」なったところもある。
    関東甲信越地域については、ポイントが還元できるようになった点ぐらいか。
    端末の内容(スペックなど)を見ると、値段を現状より下げるのは難しいのだろうな、とは思う。

  2. 料金プランやサービスは「パワーアップ」どころか「改悪」の連続。

    ハッキリと目に見えぬ「改悪」を進めてきた歴史は「料金プランの変遷」「旧ユーザーの切り捨て」の項でも述べたが、この「10の約束」が発表されてからおよそ半年後の2004年4月に、割引サービス「ハッピータイム」の廃止と「ハッピータイム2」の新設(実質値上げ)、 プリペイドサービスの通話料変更("20秒20円"から"1分60円"へ)による実質値上げ、 一部の料金プランにおいて「10秒以内の通話料10円」という課金方式の終了、等々、次々に「約束を反古にする」改悪施策が発表される。
    これは、目立たぬように密かに行われてきたこれまでのサービス改悪とは違って、素人目から見てもハッキリ「改悪」とわかるものであった。
    そのために、「サービス改悪発表」直後からユーザーの不満の声が轟然と沸き起こり、マスコミなどでも疑問や批判の声が相次いだ。
    これまで、一部のユーザーしか気付いていない問題についてはその言論を黙殺・封殺してきたJ-PHONE(vodafone)であったが、ここまで声が大きくなるとさすがに何らかの手を打たざるを得なかった。
    しかし、最初に行ったことがwebのvodafoneサイトから「10の約束」掲載ページへのリンクを外すことだったり・・・これが、ユーザーの不信感をさらに煽る結果となる。
    多数のユーザ−がvodafoneの客センに電話やメールによる抗議や問い合わせを行ったりもしたが、その対応はweb上で公開されているもののいくつかを見ても不誠実としか言いようのないものばかりである。(が、こうした体質は今に始まったことではない)
    結局、これら料金・サービスの改悪措置は7月1日から実施されることとなった。

  3. 先進機能搭載、優れたデザインの携帯を次々と・・・

    「先進機能」がどのようなものを指すのか曖昧で、「次々と」がどのくらいのスパンを指すのかも曖昧であるゆえ、コメントしづらいものがある。
    「優れたデザインの」は、"koto"(V303T)を指すの・・・かな?
    2004年の夏に5つのモデルが追加された現在のラインナップを見ても、他のキャリアと比較して「豊富に揃っている」とは言い難いものがある。
    長い期間SHARPの「一人勝ち」が続き、参入メーカーが逃げていった「穴埋め」は、まだなされていないと思える。
    特にVGSやV6シリーズに関しては未だにロクな端末が出ておらず、ユーザーの選択肢は「狭い」どころか「選択のしようがない」のが現状。
    2004年末から2005年初頭にかけて、VGSに5つか6つの新機種を投入する予定らしいから、「次を待て」ということでしょうか。

  4. Eメール受信は今までどおり

    ・・・と言いつつ、ドメインを「jp-x.ne.jp」から「x.vodafone.ne.jp」に変更し、ドメイン変更によって生じる手間は全てユーザー負担。
    ドメイン名が「カッコ悪くなった」ことに加えてヘッダー部の情報量(文字数)が増えたことにより、メール通知の本文の文字数や相手に送信できる文字数が減るという弊害も。
    ちなみに2Gでは4キャリア中最悪といわれる遅延・消失等の障害も、「今までどおり」です。

  5. 「J-スカイ」は「ボーダフォンライブ!」へ飛躍

    ・・・したのかなぁ?
    内容については何も変わっていないように思う。
    最近VGS端末向けに動画配信も始めたようだが、パケット定額制度がない現状ではどうしょうもなくありません?

  6. 「J-フォンショップ」は「ボーダフォンショップ」へ変わります

    ・・・っていうのは、ユーザーに「約束」されるような性格のものではないような気が・・・。
    社名・ブランド名が変わったんだから、そりゃ店名も変わるんでしょう。

  7. もっとグローバルに・・・

    これも表現としては抽象的でコメントのしようがない。
    最近私の所有している5つの回線のうち3つに、VGS需要のユーザー動向(特に海外での使用の動向)を探る目的と思われるvodafoneからのアンケートメールが届いた。果たしてどのくらいのvodafoneユーザーが「海外での使用」を考慮しているのかは、私も知りたいところでは、ある。
    個人的には海外で携帯電話が使えなくても不便に感じることはない。いまのところは。
    ・・・ので、「グローバルに」と言われても現実味も感じられなくて。
    ・・・っていうか、「使える」VGS端末が未だに出ていないじゃん。

  8. TVコールサービスの料金値上げ("音声通話と同額"から"音声通話の1.8倍"へ増額)も、2.で述べた料金・サービスの改悪措置とともに7月1日から実施されることとなった。

    値上げにともなう「救済」として、TVコールを「指定割引の通話料金割引の対象」とする措置が取られたが、料金・サービスの改悪であることには間違いなく、この「約束破り」にも当然のごとく多くのユーザーが反発。
    vodafoneの言い訳は「TVコールにつきましては、お客さまでの利用状況などについて継続的に調査させて頂いた結果、特定のお客様との通話が圧倒的に多い事が分かりました。このため、お客様にとってよりご利用頂きやすくなるよう、今回、TVコールを指定割引の通話料金割引の対象とさせて頂く事にさせて頂きました 。TVコールに指定先割引が併用可能になった事により、曜日を問わず、今までよりもよりお得にTVコールをお楽しみ頂けるようになったと弊社では認識 しております。また、TVコールの通話料に改定を行うため、10の約束につきましてはリンクを外させて頂きました」というものだが、「特定のお客様との通話が圧倒的に多い」のは、TVコールのサービスを利用できる端末が全然普及していない現状当たり前のことであり、詭弁である。また、「今までよりもよりお得にTVコールをお楽しみ頂けるようになった」というが、1.8倍に増額したうえでの半額なのでそれほど得になってはいない。指定割引の定額料が別途必要になることを考えると、実際には今までより損になるケースも多い。

  9. パッケージプランの提供

    ・・・ケータイの枠を超えた様々な特典(音楽・グルメ・ショッピングなど)を提供してゆく、とのことだが、その前にもっと携帯電話事業者として、自らの足元を固めたほうがいいんじゃないのか?もっと前にやるべきことがあるんじゃないか?・・・と、多くのユーザーが不安をかき立てられる項目。

  10. 「J-フォン」のケータイは引き続きご利用いただけます

    ・・・そんなこと「約束」されても・・・。

力のないものが増長し、その「自信のなさ」の裏返しとして虚勢を張って見せ失敗する。
vodafoneの「約束破り」からは、そんな教訓もうかがえる。
「デジホン/デジツー」時代や初期の「J-フォン」時代には、きちんと自分の力量やスタンスを分かったうえで施策を講じていたように思ったんだけどなぁ・・・。
ともあれ、この事件により、これまでも底流にはあったが表には出てこなかった企業体質の「暗部」がさらけ出されることとなった。
vodafoneとしても、多くの「批判の声」を収束するために「料金改定に伴う基本料金割引サービス解約時の解除料免除について」という措置を取らざるを得なくなった。

これは「2003年9月17日〜2004年4月30日までの期間にハッピーボーナス、年間割引などに新規ご加入・変更されたお客さまで、2004年7月1日から実施されるハッピータイム2の導入及び一部料金プランの改定を理由に解約のお手続きを取られるお客さまに対して、基本料金割引サービス(J-イヤー、年間割引、ボーダフォンハッピーボーナス等)の契約解除料(違約金)を免除させて頂く」というもの。
また、前述の通り4月の改悪施策発表以降、vodafoneサイトから「10の約束」掲載ページへのリンクは外されたままになっている。

「改悪反対」を唱えるユーザーは依然として多く、「この程度の措置が取られたからといって、種々の『改悪』の事実は残る。また、『約束破り』や『10の約束リンク外し』に対する説明責任が果たしきれていない」として、抗議の声は衰えることがない。

当然とも言えるが、この「失態」と「値上げ」の影響も出ている。
vodafoneは値上げを発表した4月、続く5月と契約者の純増数で過去最低を更新。6月は、危機感を持ったため、販売する前から契約数にカウントした開通済みプリペイド端末を出荷するという「奇策」を講じて契約者数の「水増し」を行い、数字の上での巻き返しを図った。(※この「水増し策」が本当に行われたかについては真偽未決であることをお断りしておく)
だが値上げ実施の7月はこうした奇策も尽き、初めてのマイナス(解約者数が新規契約者数を上回る)となった。

 ※参考サイト
vodafone改悪反対
vodafoneへの怒り
ITmedia:消えた“ボーダフォンの10の約束”
 ※参考資料
「ボーダフォンから10の約束」(PDF/91k)

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 《「受信料無料」の優位性はまだあるか?》

情報量384バイト(全角192文字相当)のメール受信料が課金されないのはvodafoneだけ。
vodafoneは、J-フォン、デジホン時代からそのことを「ウリ」にしてきた。
2002年3月にパケット方式の通信システムを開始。いわゆる「パケット機」であるJ-5xシリーズが発売された。

この時に課金方式についても「パケット課金方式」を導入するのだが、J-5xシリーズの端末では従来機では無料だった384バイト以内(全角192文字相当)のメール受信も課金されることになり、しばらくパケ機では全てのメールの受信に課金(J-5xシリーズの端末が出たばかりの頃は、まだパケット通信割引サービス「ハッピーパケット」も無かったので、パケット単価は\0.3。384バイト/全角192文字相当のメール受信では0.9円)される時期があった。
スパムメールの横行する昨今、スパメのデータ量を平均全角320文字相当(5パケ)と仮定して、仮に1日10通/月に300通のスパムを受信したとすると、約\300を(J-5xシリーズに機種変をしたばかりに)払わなければならなくなったのだからユーザーの怒りも当然で、非難轟々巻き起こった。
また、J-5xシリーズの端末の新規の販売も頭打ちになるという現象も起きたことで、J-フォンとしても「メール通知(384バイト以内)は無料」というしくみ(従来の流れ)に軌道修正を余儀なくされることとなり、現在に至っている。

このような経緯などまるで無かったかのようにTVCMでベッキーに「メールの受信もタダだしぃ〜」などと言わせている現在のvodafoneであるが・・・
さほど斯様に「メール受信料無料」のアドバンテージはあるのか?について考えたい。

auやDocomoがパケット料金定額制の導入をはじめたことによって、以前よりは「メール受信料無料」のアドバンテージは少なくなったといえる。
ただしDocomoの場合、定額制は基本料の高額な上位プランとの組み合わせしか用意されていないし、auでも「ダブル定額」で以前より敷居が低くなったとはいえ現状では月々のパケット使用量が「定額」の範囲を超えているような「ヘヴィユーザー」でない限り「定額制」の恩恵もあまりないとは言える。
DocomoもauもvodafoneのVGS,V8,V6シリーズも「パケット通信料」にはメール送受信の他にweb通信料も含まれるので、メールばかりでなくweb接続の多いユーザーはパケット料金も高額になりやすい。もともと「定額制」導入の経緯も「料金を気にせずにwebコンテンツ利用を」というところにあった。
定額制が自分の使用ケースにマッチしているユーザーには、メール受信が有料とか無料とかいうことはあまり関係ない、ということになる。

また、現在では各キャリアがパケット料金の割引サービスを導入している。
例えば一番手軽なFOMAの「パケットパック10」やauの「パケット割」、vodafoneの「ハッピーパケットレギュラー」(V6)だとパケット単価は\0.1になる。
前記同様にスパムメールのデータ量を平均全角320文字相当(5パケ)と仮定して、1日10通/月に300通のスパムを受信すると被害額(?)は\150/月。
無限に使える「定額制」ではパケットあたりの単価も算出不能。それ以外でパケ単価が最安になるのはFOMAのパケットパック60で\0.02/1パケ。これだと月に300通のスパムを受信したとしても被害額は\30/月にしかならない。
(vodafoneではパケット単価がどうあれメール通知の段階で破棄すれば課金されない)

・・・問題は、携帯電話ユーザ−がこの金額を、どう見るか?ということになるだろう。

一方、メール受信無料の優位性が一番表れるのが、端末1台あたりの維持費が安く収まっているケース。
「旧ユーザー切り捨て?」の項でも書いたが、私が所有しているvodafone東海機は「東海eパック」というプラン(現行プランには存在しない、旧プラン)で契約している。これは基本料金\1,600(うち無料通信分\600)というもので、「年割」「長期割引」を合わせて現在では月の支払額は\1,480で済んでいる。
メールを何百通、何千通受信しても、である。
東北機を契約しているプランも1台あたり\2,590(うち無料通信分\1,000)で収まっている。
いずれも音声通話には使わない、メール送受信(特に受信)専用機というあまり一般的ではない用途ではあるが、「メール受信無料」だからこそできる使い方ともいえる。他社のどのプランを見ても、これ以下の金額で維持できるものはない。
他社ばかりではなく、vodafoneのどの現行プランに(2年縛りの)「ハッピーボーナス」を組み合わせたとしても、これ以下の金額で維持できるものはなくなってしまったのだが・・・。

スパムメールについては、「ユーザー自身の望まないメールの受信にまで課金されたくない」という心情的な面もある。
受信無料ならばスパムメールが何通送られてこようと「痛くもかゆくもない」からだ。
(痛くもかゆくもないことが、スパム対策への意識低下を招いているといった側面も考えられるが)

また、「金額うんぬんではないんだ」という人もいる。「1円でも1銭でも、スパメには払いたくはないんだ」、と。
そして、vodafoneユーザー自身が感じている「受信料無料」のアドバンテージの最大のものも、実はここ(心情的な面)にあるような気もするのだ。

ところで、「メール受信料無料」といっても、あくまで情報量384バイト(全角192文字相当)以内のメールに限っての話。
これまでの話も、あくまでそれを前提にした上でのものである。
384バイトの情報量にはメールヘッダー部分も含まれるので、相手が同報送信してきた時などには本文は短くても384バイト以内に収まらない事もある。
「受信料無料」を有効に活用するためにはvodafone宛てには分割転送をかける、とか、「メール通知」で選別し、必要なメールのみを全文取得する、などの工夫も必要となろう。
でないと、「受信料無料」も単なる「足枷(あしかせ)」にしか思えない、ということにもなる。

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 《「お仕着せ」の新コンテンツ》

東京デジタルホン時代には、他のキャリアに先駆けて携帯電話でのEメールの送受信を可能にしたり、2,3年ぐらい前まではユーザーの心をくすぐるサービスやコンテンツを他社に先駆けて充実させてきた感のあったJ-フォンだった。
2000年秋に「Jスカイステーション」のサービスが開始された時には「これはコンテンツ次第ではi-modeを完全に食う可能性もあるゾ」と、私や私の周りのJユーザー達も心を躍らせたものであった。
しかし最近では、カラー液晶、画像添付メール、カメラ搭載、Jステ、JavaTMアプリ、と常にセンセーショナルな話題を提供し続けてきた往年の勢いも感じられない。
そればかりか、特に"vodafone"になってから打ち出される方向性には、疑問を感じるものばかり。
コンテンツを「何のために提供するのか」というキャリアの意図が、イマイチ見えない。
ユーザーとしても「未来への可能性」「方向性」が見えないことに不安を感じざるを得ない。
現在提供されているコンテンツについての私見は、以下の通り。
以上が「進化型エンタテイメント!」としてvodafoneが現在押し出しているコンテンツ。
内容を見れば見るほど、あってもなくてもいいものばかり。というか、キャリア側の提案がユーザーの意向を汲み取っているとは思えない「お仕着せ」のものばかりにしか感じられないのは、私だけだろうか?
とても新規ユーザーの獲得やVGS等のハイエンドシリーズへの誘導に貢献するものとは思えないし、他のキャリアが進めているもの(例えばFelicaの導入とか、往年の名ゲームを携帯用に移植するとか、Flashを利用できる動的なコンテンツとか、動画コンテンツのPUSH配信サービスとか)と比べてしまうとvodafoneユーザーであることに不安すらおぼえる今日この頃である。

ついでになるが、旧来のコンテンツ(サービス)についても私なりの感想を述べておこう。

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(※本ページのデータは2004年8月現在のものです)



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